1月25日 (水)
「国と対決」
はい、いきなり大袈裟なタイトルですね!
えー、ちまたではですね、センター試験の問題が漏洩しただのなんだのと
問題になっているよーでございまして、
「ふ〜ん」なんて感じでそんなニュースを鼻くそほじくりながら眺めていたら
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「思い出しちゃいました」
童子、30歳にしてセンター試験受けてまーす!
よくは思い出せませんが、なんか突然
「東京芸術大学」
を受験しよーなんてトチクルッタようです。
それもなぜか「本科」を、、、、。
で、一応ですね、未成年時代に
「共通一次試験」
ってものを受けてますんで
大体どんなものかはわかっちょります。
ちなみに当時の第一志望は「ひとつばしだいがく」。
さっそく募集要項を入手 → 出願でございます
音楽学部 邦楽科 25名募集
三味線、雅楽から日本舞踊までひっくるめての募集です。
もちろん「尺八」で受験です。
そういや、童子のハイスクール時代、今の師匠が芸大の教授やってて
「芸大ならいつでも入れてあげるよ」
なんてとんでもない発言をしてたな、、、、、。
当時はそんな気は全く無かったんで笑ってごまかしてましたがね。
んで、まずはセンター試験の「過去問」ゲット。
えー、どれどれ、、、、、、
あの、、、、簡単すぎるんですけど、、、、、、。
英語とかふつーにそのまま全部解けるんですけど、、、、。
さすがに漢文なんかは「レ点」とか忘れちゃってるんで
再勉強の必要性を感じましたが
それ以外は勉強の必要が全くありません。
これってどーなのよ?
で、完全になめきって当日を迎えました。
受験会場は「ひとつばしだいがく」
雪の中、ぞろぞろと学生さんが向かってます。
妙にピリッとした空気が充満してます。
「ん〜、なんかその気になってきたぞーっ! ぐひひ〜 」
試験場内で妙に浮いてる怪しげな受験生、、、、、
で、自己採点の結果
「英語 → 満点」
「国語 → 8割」
ずっこけたってオチを期待してたボンクラ諸君
甘いねーっ!
とはいえですね、基本的な受験テクニックまで
完全に飛んじゃってたんで
「時間配分」
なるものを見事に忘れててかなり焦りましたよ。
でもねー、、、、。
なんもせずにこの点数ですよ?
ちょっと複雑です。
そして、いよいよ本試験でーす!
「実技の一次試験」
↓
「実技の二次試験」
↓
「楽典と面接」
こっからが本番ですね。
そりゃまーね、当時すでに「師範」なわけで
それなりのキャリア積んでますからね、
自信は有りますよ。。。。。。
でもね
「仕事しながらの二足のワラジ受験」
なんですよね、、、、、
時期的に大阪ででかい展示会とか有って
童子課長は大忙しなんですね。
なのに「暗譜しろ」と、、、、、。
このへんで学生との差が、、、、。
「てやんでー、上等だ! かかってこんかい!」
展示会の準備やらなにやらで超多忙の中がんばりました。
バッチリ暗譜しました。
それなりに吹き込みました。
で、試験当日、いきなり「40分遅刻」です。
朝一の商談が長引いて思いっきり遅刻です。
涙目で正門のまん前に路駐して猛ダッシュです。
待合室かなんかに行ってキョロキョロしてると、、、、
「あー、待ってました、急いで下さい」
助手が目敏く童子を見つけ駆け寄ってきます。
余談ですがこの助手くん、思いっきり知り合いです。
最近ちょー売れっ子の「イケメン尺八吹き」の彼です。
「藤原○山」 ケータくんと呼んでます
んで、5分だけ音出しさせてもらって会場へ、、、、。
コンコン、ガチャ、「失礼します」
ずらっと教授、助教授が雁首並べてます。
どれも知った顔です。
当然あちらさんも童子と面識あります。
「では、始めてください」
「はい」
「ぼひゃひゃー」
とぶちかまして退出。
正直ダメだと思いましたね。
遅刻はやばいでしょー。
で、その夜。
この話をネタに家元ジュニア2名と呑んだくれました。
二人ともそれぞれおとーさまが人間国宝の家元ジュニアです。
さっそく情報収集です。
携帯で飲み屋から関係者とかおとーさまとかに掛け捲りました。
(ちなみにこの二人アンチ芸大派です)
そんななかで、有力情報ゲット!
ていうか「こんなのありなの?」という声が聞こえてきそうですが
「ありありなんです!」
そんな世界ですよ。
今回の受験、実は師匠とかその他関係者には一切秘密でのことなんです。
名前も芸名じゃなく本名だし、
変装して受験してるし。
「レボリン先生の甥っ子の童子くん」
で受験したら無条件でみたいなとこもありますが、、、、。
でもね、それじゃ嫌なんですよ。
ある意味「力試し」ですし、
なんか問題起こしたら迷惑かけちゃうし。
すでに大遅刻で問題起こしてますけど、、、。
で、雁首ならべた審査員(?)の中に兄弟子を発見してまして、
兄弟子: あー、あれはやっぱり童子くんでしたか、なんか似てるなーと思ったんですよねー
童子: すいません、いきなりで。で、どーでした?
兄弟子: あのあとゴロー先生が聞くんですよ。
「あの人はレボリン会の人じゃないんですか?」って。
でね、わたし言ったんですけど
「確かに似てるひとが居るんですけど特に何も聞いてませんし、、、、
ただ、もしそうだとしたら歌はメチャクチャ上手です!」って。
そしたら先生がね
「そお!じゃあ尺八も上手くなるかな!」って嬉しそうに言ってましたよ。
いただきですね。ひっひっひ。
兄弟子: ただね、遅刻はまずかったですね、皆さんずっと待ってましたからねぇ、、、。
ず
っ
と
待
っ
て
ま
し
た
か
ら
ね
ぇ
一瞬なにを意味しているのか理解できませんでした。
恐る恐る確認した結果、、、、、、
尺八での受験生は童子ただ一人だそーです。
皆様40分以上お待ちくださっていたとのこと。
「アウトーーーーっ!!」
一転してヤケザケです。
そりゃーね、確かになめてましたよ、
えー、なめてましたとも。
だったらどーなのよ?
うん?
じょーだんじゃねーよ?
てやんでー、、、、、、
お決まりの酔い酔いセリフを吐きながら撃沈。。。。。。
一応ですね合格発表見に行きましたよ。
ケジメですからね。
なんか、「合格」してるんですけど、、、、、、。
いいんすかね?
まぁ、先方が合格とおっしゃってるんですから
素直に受け止めるとしましょう。
でもね、実技の二次試験は3曲も暗譜せにゃならんのですよ。
しかも試験日は展示会終了の翌日ですよ。
展示会最終日っていうとお決まりの呑みが入るわけで、、、、
それは断るわけにはいかないわけで、、、、、
仕事優先なわけで、、、、、
、、、、、、、地獄。
いーなー、、、学生って、、、、、けっ。
展示会も押し迫ってくる中吹き込みました。
展示会中もお付き合いの呑みの後、ホテルで吹きまくりました。
自社ブースの中でも暇さえあれば楽譜引っ張り出して暗譜しました。
試験前夜の呑みも不本意ながらセーブして呑みました。
そして迎えた試験当日、、、、、。
朝一の新幹線で大阪から帰ってきました。
今回は仕事の予定は一つも入れてません。
2時間前には近所の喫茶店でモーニングです。
体調不良をぶっとばす為に最強の
「命の前借りドリンク」
も飲みました。
効果覿面で試験開始時間には
「ムラムラ悶々」としてきました。
完璧でっす!
「さー、いくよー、うりゃー!」
「玉砕」
じつは暗譜しきれてませんでした、、、、、。
全然完璧ぢゃないんです、、、。
うう、、、、、。
適当に分かんなくなったところ誤魔化したりしたんですけどね。
ちゃんと吹けなきゃダメですよね。
しょっぱなで遅刻かましてるし。
「該当者なし」との御触れが合格発表の掲示板に、、、、、。
完膚なきまでに叩きのめされた感じです。
「該当者なし」ってあーた、、、、
その学年には尺八吹きが居ないと、、、、
確かに邦楽ジャンル全てひっくるめて25名ですけど、、、
そんなの有りなの?
国立なるものとの大勝負。
今日のところはこれで勘弁しといてやる!
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